6 感情の現代社会論ー感情管理社会

感情管理社会・・・近代化の方向性で、感情を感情として主題化しつつ、自己や他者の感情について、個人的にも社会的にも、関心が注がれ、自己や他者の感情経験を管理することが一般的であるような社会システム。

61 愛情と条件・・・母性愛の暴力  『社会化と感情』

しつけの中流化/条件依存の愛、近代的な業績主義・報奨としての愛/感情の収奪

Douglas,M. 地位的家族・人格的家族

Laing,R. 感情の無効化

62 感情労働(感情資本)と階層  『資本主義と感情』

初期資本主義ー調教された工場労働者・・・ノイズとしての感情を消去。

後期資本主義ー感情労働・・・「職務内容の一つとして、適・不適な感情とその表現が規定されている職業にあって、規範的になされる感情管理であり、労働生産物それ自体が感情管理により成立する直接的な対人サービス業務に顕著」。

特定の感情管理の習得/特定の感情文化で社会化された経験・・・感情労働の一般化に伴い、労働力の価値を規定する。文化資本の一部としての感情資本。「EQ」

Bourdieu,P.

63 個人化における自己決定と感情  『アイデンティティと感情』

個人化/自己再帰性/自己の再帰的投企/変化への強制・アディクション

Beck,U. Giddens,A.

64 感情自然主義とポストエモーション  『知と感情』

制度的自我・衝動的自我

感情自然主義(1 自己と他者の感情に関心をもち、2 感情を制度的人工的世界に対置させ自然で真実に近いと考え、3 感情を追及すべき価値と考え、積極的に表現しようとする)

ポストエモーション/感情の空洞化・・・虚焦点としての「自然で本来的な自分のリアルな感情」